観光地の旅館、ホテルでも、燃料費や物価高により、入浴料金も値上がりしつつあります。
箱根も例外ではありません。
値上げの波の中、箱根登山鉄道「大平台駅」から徒歩3分の場所にあり、ワンコインで入浴できる旅館を1軒ご紹介します。
私は箱根のホテルで温泉の管理経験があり、温泉にはこだわりを持っていますので、経験を踏まえた視点でお伝えします。
参考にしていただければ幸いです。
実家感あふれる老舗旅館
国道1号沿い「大平台温泉郷」入り口から「しだれ桜通り」の中ほどにあるのが、旅館「ともぎく」さんです。

大平台は何回か訪れていますが、旅館が何軒かあり、創業60年越えの老舗が多い地域です。
私は40代ですが、「ともぎく」さんを訪れた時、故郷の「実家」に来たような感覚になります。
玄関の網戸が付いた引き戸を開けると、調理場で料理を仕込む音が聞こえ、やさしそうな女将さんが出迎えてくれます。
とにかく、日帰り入浴料金が破格の「500円」(2025年8月現在)ですので、箱根にある町営の「共同浴場」より安い金額です。
脱衣場は、内装が綺麗で小規模旅館としては、十分な広さでした。
貴重品は、玄関上がったフロアに「100円式」のボックスがありますので、預けることができます。

浴室は、大人3名分ほどの岩風呂で給湯口からちょろちょろと温泉が流れて、オーバーフローしています。

洗い場はカランシャワーとシャンプー、ボディソープ類が備え付けられています。

泉質は無色透明、無臭の「アルカリ性単純温泉」で、適応症は「自律神経不安定症、不眠、うつ」です。
浴槽は「加水」以外の「加温」、「循環」、「消毒」が実施されています。
浴槽の造りや管理については、施設の状況や源泉の湯量などにより、様々です。
見た目は「源泉掛け流し」の状態ですが、お湯をポンプで「循環」させて、再利用しお湯の清潔度を保っています。
たしかに、浴槽のお湯は透き通っており綺麗でした。
給湯口からは、温泉は常時注がれていますので、湯上りは「効能」を感じることができます。
連日の猛暑日で夜も寝つけない日があり、疲れていたのですが、入浴後はリラックス効果があり、気分も落ち着いてきました。
ワンコインで、しかもタイミングが良ければ「貸切」状態で入浴ができます。
ぜひ、「里帰り」したような感覚で、訪ねてみてください。
ともぎく
住所:神奈川県足柄下郡箱根町大平台615
TEL:0460-87-6363
定休日:不定
日帰り営業:10:00~15:00