箱根登山鉄道の大平台駅より、徒歩1分の「大平台温泉郷」
 古い集落で、民家のような旅館も立ち並ぶ地域ですが、1軒宿をご紹介します。
 私は、ホテルで温泉管理の経験があり、温泉にもこだわりを持っています。
 特に温泉の最上級である「源泉100%掛け流し」を探しては、訪れています。

 「大平台温泉郷」は、平日の昼間は人通りが多くないので「穴場」だと思います。
 混んでいる所には行きたくないという方、参考にしてみて下さい。

純和風にリニューアルされた老舗旅館

 国道1号から「大平台温泉郷」に入り、すぐ右側細い路地を進むと現れるのが、「山水荘」さんです。

 建物の外壁や屋根、外の塀を見ると、綺麗で新しく見えます。
 受付の優しそうな女将さんに聞いたら、何年か前に改修されたのだそうです。
 玄関から上がったフロアも、純和風でおしゃれな造りとなっていました。

 日帰り入浴は、「内湯」2つと「露天風呂」1つの3つから1つを選べるようになっています。
 今回は、一番人気の「露天風呂」を選びました。
 60分の「貸切」で2,250円(税込)は、周辺の施設より料金は高めになります。
 
 「露天風呂」へは一旦、外の路地に出て、庭から入るような形になっています。

 看板にある通り、屋根のない「野天風呂」なのです。
 簡易的な脱衣場ですが、建物同様綺麗に整備されていました。

 浴槽はこじんまりとした、丸形の岩風呂です。

 よく見ると、浴槽脇の小さい穴から、お湯が溢れていましたので、「源泉掛け流し」になります。

 脱衣場の掲示事項も確認しましたが、「加水」「加温」、「循環」、「消毒」を実施していないので、正真正銘「源泉100%掛け流し」です。 
 泉質は「アルカリ性単純温泉」、適応症は「自律神経不安定症、不眠、うつ」になります。

 洗い場も備え付けられており、シャンプーと石鹸が置いてありました。
 夏の日差しは受けますが、緑に囲まれて解放感があります。

 肝心のお湯はというと、とにかく「アツい!!」です。
 一番風呂だったのと、この日猛暑で源泉温度(51.7℃)もなかなか下がらない、というのもあったかと思います。
 入った感じでは45、6℃位かと思いますが、今まで入った中で一番熱いお風呂でした。

 他の内湯も同じですが、自分で浴槽に加水して適温にしてから入る形になります。
 浴槽の横に「フクロウ」の水の蛇口が付いています。

 浴槽に入りやすいように、入浴者が自ら「加水」する場合は、「加水」として扱われないことになっています。
 施設側で「加水」してしまうと、「源泉100%」を謳えなくなってしまうのです。
 私はどうしても「源泉100%」のお湯に入りたかったので、「加水」せず、「我慢」して入りました。

 浴槽の中でじっとしていれば、浸かれなくはないですが、ちょっとでも体を動かすと熱を感じて1分ももちません。
 しかし、一度入れば体の凝り、疲れが一気に吹っ飛びます。
 クセになる人もいるかもしれませんが、無理をせずにちゃんと水で薄めてお入りください。

 真冬の時期であれば、もう少し入りやすくなるのかもしれません。
 浴槽に入って水のシャワーを浴び、休憩、を5回程繰り返しお風呂をあとにしました。

 今回は「日帰り入浴」でしたが、客室のほうも同様に、リニューアルされているとのことで、宿泊もしてみたいなと思いました。
 8月時点で1泊2食、25,000円でしたので、金額は大平台周辺の旅館より高めにはなりますが、「源泉100%」の温泉、料理、その他サービスに期待できると思います。

 興味のある方は、ぜひ検討してみてください。

 
山水荘
住所:神奈川県足柄下郡箱根町大平台621
TEL :0460-82-2162
日帰り入浴:2,000円(税別)12:00~17:00
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