「エキチカでとにかく質の良い温泉に入りたい」
「本物のレトロを体験したい」
熱海駅から徒歩3分で、宿に入り料金を払って10秒で風呂に入れます。
熱海に来たついでに、サッと「本物の温泉」に入りたい、そんな方におすすめします。
創業80年の湯治宿
熱海駅前の県道103号は、今や現代的な店が立ち並ぶ通りですが、その中でひときわ「異彩」を放っているのが、「竜宮閣」さんです。

建物が立ったのは約100年前、創業は約80年の湯治宿です。
元々はそば屋でしたが、店を買い上げて宿を始めたとのことです。

柱など建物の一部は当時のまま残されており、大正・昭和文学の作中に出てくるような雰囲気です。
入浴は30分貸切で、1,000円です。
元々「入浴のみ」は、営業していなかったのですが、温泉マニアによる宣伝が広がり、始めたとのことです。
有名人の色紙が何枚も飾られていました。

脱衣場は、脱衣かごが置いてあるだけで、実にシンプルなものです。
濃厚な塩化物泉
扉を開けると、これぞ「本物のレトロ」浴場が現れます。
随所に施された補修跡が、歴史を感じさせます。

まず目を引くのが、両側のタイル絵でしょう。


一つは宿の名にちなんだ「浦島太郎と竜宮城」、もう一つは「モダンガールの湯浴み風景」
「湯浴みの絵」の詳細は不明とのことですが、女性の髪型からすると、昭和初期頃ぐらいでしょうか。
そして、浴槽の隅に鎮座するのが「魚?を抱えた少年」です。

湯気と薄暗さも加わり、一人この空間にいた私は、完全に時間感覚を失ってしまいました。
さて、肝心のお湯はというと、蛇口から出るお湯の量だけで温度を調整している「掛け流し」です。

温度は若干高めの42~43℃ですが、冬の時期は丁度よく温まります。
泉質は「カルシウム・ナトリウムー塩化物泉」で、加温、加水、循環、消毒なしの「源泉100%」です。
お湯をチョット舐めてみると分かりますが、「しょっぱい」のです。
さすがは「海の温泉」
成分の濃度は、平均の3~4倍ほどありますよ
「高温浴」になるので、2分程つかって一旦休む、を繰り返していきます。

「熱の湯」と言われる「塩化物泉」は、湯上りは冬でも汗ばむほどです。
入浴前後は、水分を十分摂るのよ
塩が皮膚をコーティングするので、シャワーで洗い流す必要はありません。
家康も虜にした熱海
熱海といえば「徳川家康」ですが、湯治文化を広めたのも「家康公」と言われています。
家康公がよく湯治で訪れたので、他の大名や庶民にも広がっていきました。
現在、「竜宮閣」さんの宿泊は、素泊まり(1泊6,400円)のみです。
もっと時間をかけて温泉浴に集中する「湯治」には、宿泊するのが良いでしょう。
戦国時代の「合戦の前後」という大事な時期に、熱海で湯治をした「家康公」
ぜひ、思いを馳せながら湯に浸かってみてください。