箱根登山鉄道「大平台駅」より、徒歩1分の「大平台温泉郷」
民家や古い旅館が立ち並ぶ集落で、どこに行けば良いか迷ってしまう方に、おすすめの穴場な宿を1軒ご紹介します。
私は、箱根のリゾートホテルに勤務経験があり、温泉にもこだわりを持っています。
以下では、実際に私が訪れた際の体験を、レビューしていますので、読んで行ってみたいと思って頂けたら幸いです。
創業60年超えの「老舗旅館」
国道1号から「大平台温泉郷」に入り、「しだれ桜通り」を真っすぐ進んだ先にあるのが、「老舗旅館」の「玉の湯」さんです。

「玉の湯」さんの創業時1960年代は、観光地「箱根」でも利用者数が、ちょうど急増した時代です。
今では、箱根でも新しい現代的なホテル、旅館が多くありますが、観光地拡大期の「先導役」と言えるでしょう。
「玉の湯」さんの入り口玄関は、銅板葺きの屋根で創業当時のまま残されています。
また、併設の「カフェ蔵茶」は、明治時代から100年以上続く「蔵」を建物の基礎はそのままで、レトロな「カフェ」として蘇らせています。

日帰り入浴は、「カフェ蔵茶」のコーヒー付きセット(2,250円税込)で利用することができます。(小タオル付、バスタオル(貸出))
「カフェ」の中を通り、のれんの掛かった扉を開けると、シンプルな脱衣場があります。
ドライヤーとカミソリが備え付けられています。


鍵付きロッカーはありませんので、貴重品は受付で預かってもらうことになります。
浴室の扉を開けると、現れたのは「ヒノキ風呂」でした。

私が訪れた時は、昼頃でしたが他の客はおらず、「貸切」状態で入浴できました。
「穴場」の良いところでもあります。
窓の外は、ちょっとした「竹林」になっており、周囲は静かで風情があります。
浴槽は、上からお湯を落とし込む一般的な「掛け流し」の形ではないですが、浴槽内横から熱い温泉がじんわり出ています。
浴槽内は42℃位で適温となっていました。
温泉は無色透明、無臭の「アルカリ性単純温泉」で、適応症は「自律神経不安定症、不眠、うつ」になります。
また、「加温」、「加水」、「循環」、「消毒」なしの源泉100%です。
シャワーもあり、シャンプー・ボディソープは備え付けられています。

4回ほど浴槽を出たり入ったりを繰り返して、お風呂場をあとにしました。
お風呂から上がったら、「カフェ蔵茶」でセットのコーヒーが頂けます。
宿のご主人が本格的なコーヒーを淹れてくれるのです。
猛暑でしたので、アイスコーヒーをお願いしました。(アイスだと200円追加)

カフェ内は建築当時の柱に囲まれ、アンティークな振り子時計の音だけがして、非日常的な空間になっています。

蔵は昔、生地売りの為の作業場として使われたそうです。
たしかに、入り口に昔のミシンが飾られていました。

蔵は当時、2棟あったのですが、「関東大震災」により、現在の1棟のみになったそうです。
それでも、100年以上現存ですので、頑丈な造りだと感じます。
ぜひ、参考にして頂いて実際に「歴史」と「本格的なコーヒー」、「風情のあるお風呂」を体感してみてください。
玉の湯
〒250-0405 神奈川県足柄下郡箱根町大平台596
アクセスはこちら
TEL 0460-82-3101
カフェ蔵茶
営業時間:10:00~16:00(不定休)
公式サイトはこちら