桜やアジサイ、紅葉といった四季の花々とキレイな水に恵まれ、里山の雰囲気を残す箱根町大平台。
 昔ながらの旅館も立ち並ぶ地域で、どこに行ったら良いか分からない方の為に、日帰り入浴ができる源泉掛け流しの宿を1軒、ご紹介しましょう。

家庭的で昔ながらの「The 旅館」

 国道1号から「大平台温泉」入り口を入って奥へ進み、狭い路地の一角にあるのが、昔ながらの旅館「弥千代旅館」さんです。

 建物自体は70年代の「旅館」といった感じですが、こちらが「本館」になります。
 
 「別館」はというと、実は温泉郷入り口入ってすぐの所にあり、「本館」の建物とは対照的に近代的な3階建てのビルでした。
 車で訪れたのですが、駐車場は「別館」側にあります。

新古が混在する「意外性」旅館

 「昔ながらの旅館」と言いましたが、入り口の扉は以外にも「自動扉」でした。
 一歩中に入ると、やはり随所に歴史を感じます。
 一番印象的だったのは、「御手洗い」の小便器が蛇口で水を流すタイプだったことです。
 現在、このタイプの小便器はまず見かけません。
 35年位前になりますが、私が小学生の時、学校の小便器でさえ「押しボタン」式だったと記憶しています。
 
 建物の年季は感じますが、この日応対してくださった方は、「若い」女性スタッフでした。
 「弥千代旅館」さんは、新古が入り混じる良い意味での「意外性」を感じる旅館です。

 非常に応対の良い女性スタッフに案内され、扉を開けると、「シンプル」な脱衣場でした。
 ただ、ハンドソープ、綿棒、カミソリ、ドライヤー等最低限の備品は置いてあるので、「気遣い」が感じられます。

【75%源泉掛け流し】貸切風呂

 入浴料は90分、1000円で小タオルが1枚ついています。
 浴室の扉を開けると現れたのは、岩でふち取られたL字型の浴槽です。
 換気状態は良く、蒸し暑さは感じません。
 
 給湯口からは、10リットル程のお湯が流れ、常時オーバーフローしているので、浴槽のお湯はキレイでした。
 
 給湯を一度木のマスで受けて、パイプで中央付近に流れ込む作りは、極力温度の偏りをなくしているのだな、と推察します。
 
 お湯は無色透明、無臭、泉質は「アルカリ性単純温泉」で、適応症としては「自律神経不安定症、不眠症、うつ」となります。
 
 こちらの温泉は、「加温」「加水」「循環」はされていないのですが、唯一「消毒」がされています。 
 上記4項目が全てなされていない温泉を、私は「100%源泉掛け流し」と呼んでいますが、1項目のみ加えられているので、誠に勝手ながら「75%源泉掛け流し」とさせて頂きます。
 
 4項目全部加えられているより、当然温泉成分の濃度は高い為、しっかり効能を感じながら、7回程出入りを繰り返し、浴槽を後にしました。

 帰り際に、女性スタッフの方にブログで紹介する詣でを伝えたところ、快く承諾してくださいました。

最後に宿の情報サイトです。