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「箱根で日帰り入浴をしたいけど、静かな所でゆっくり入りたい」
「せっかく温泉に入るなら、源泉掛け流しに入りたい」
そんな思いを持つ方に、箱根のホテルで勤務経験を持つ私が、「穴場中の穴場」日帰り入浴宿をご紹介しましょう。
仙石原の隠れ宿
箱根仙石原の有名観光スポット「ススキ草原」に面した県道75号線から、一歩入った路地にひっそりと佇むのが、創業60年の「ろくろべえ旅館」さんです。

別荘も多くある碁盤目状の通りは、昼間でも人通りや車も少なく、静かです。

「ろくろべえ」という名前は、女将さんに聞いたところ、その昔この地域一帯の地主が「六郎兵衛」さんで、名前を残したいとのことでつけたそうです。
近隣には老舗大型のホテルが構え、近年では新型ホテルの建設ラッシュもあるエリアで、「ろくろべえ」さんは希少な存在です。
宿の情報はあまり出していないのだそうです。
「知る人ぞ知る」ですね。
歴史のある宿ですが、その都度改修はされているとのことで、玄関フロアも「純和風」で奇麗でした。

入浴は1時間貸し切りで1,050円になります。
予約者が多く、入浴できない場合もあるとのことですので、必ず事前に電話でご確認ください。
前日に予約すれば、確実でしょう。
脱衣場に案内され、扉を開けてまず目を引いたのが、「昭和レトロ」なマッサージ機です。

残念ながら、「故障中」の表示がありましたが、アンティークな置物として、抜群の存在感です。
さらにその隣にあるのが、「ナショナル」のスポット冷風機です。
40年位前のものかと思いますが、置いてあるということは、まだ現役なのでしょう。
その他は至ってシンプルな脱衣場です。

湯の華が舞い、硫黄の香の姥子温泉
風呂の扉を開けると、大人4人サイズの岩風呂です。
こじんまりとしていますが、奇麗にされています。

洗い場は、シャンプー、ボディソープ、シャワーが備え付けられています。

お湯は無色透明で、ほのかに硫黄の香りがしており、湯の華(鉱泉中に生じる沈殿物)も見られます。

泉質は「単純温泉」で「神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復」に効能があり、適応症としては、「自律神経不安定症、不眠、うつ」になります。
pH3.7の酸性の湯なので、抗菌力もあります。
泉温は64.9℃で、給湯口からそのまま流れており、浴槽は42℃~43℃程度の若干熱めでした。
加温、加水、循環、消毒なしの源泉100%掛け流しです。
女将さんは、うちの浴槽サイズ程でないと、今は「源泉100%掛け流し」を提供するのは難しいだろう、とおっしゃっていました。
近隣の大型施設は、ろ過循環し、塩素系薬剤を投入する「循環式浴槽」が多いのです。
それ故、「ろくろべえ」さんは希少な存在なのです。
同じ「姥子温泉」で源泉100%の施設は、他に元箱根の「秀明館」さんぐらいだそうです。
私はこの貸切状態の浴室で、いつものごとく、7回程浴槽に浸かったり出たりを繰り返しました。
女将さんが「よくここを見つけましたね」とおっしゃていたぐらい「穴場」です。
静かな非日常的空間で、本物の温泉に浸かりたい方は、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
宿泊は、1泊朝食と素泊まりのみ、とのことです。
ろくろべえ旅館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原1246
電話:0460-84-8208
日帰り入浴
11:00~ 定休不定
1,050円(税込)小学生以下600円(税別)
3才以下無料
タオル貸出300円(持込可)
駐車場:施設横

公式サイトもチェックしてみてください。
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